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Billboard Hot 100で最高位23位、全英シングルチャートで最高位25位を記録。
背景・曲の構成
曲のタイトルの「FAB」とは、かつてのビートルズのあだ名「FAB FOUR」に由来したもので、「Fab」は「Fabulous」の意味である。作詞については難航していたが、当初より「Fab」をテーマとした楽曲となることだけは決まっていて、ハリスンが歌詞を完成させるまでの間、オーストラリア・クイーンズランドで制作を行なっていた関係から「Aussie Fab」という仮タイトルが付けられていた。その後幾度か歌詞が練り直され、「FAB」が完成した。
アレンジは「アイ・アム・ザ・ウォルラス」をベースに、チェロ、「oohs」という叫び声、逆回転させたテープループ、シタールなどが盛り込まれ、1967年のビートルズのサイケデリア期を思わせるアレンジになっている。本作にはこの他に「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」を思わせるエコーをかけたピアノも含まれている。
シングル盤
シングル盤は、1988年1月25日にアルバム『クラウド・ナイン』からの第2弾シングルとして発売され、発売翌週の2月6日付の全英シングルチャートに初めてランクインし、最高位25位、アメリカのBillboard Hot 100では最高位23位を記録。
シングル盤のジャケットのデザインは、ハリスンの旧友クラウス・フォアマンが手がけている。ビートルズ時代のハリスンとそれから22年後のハリスンの似顔絵が使われており、前者はかつてフォアマンがデザインしたビートルズのアルバム『リボルバー』のジャケットから流用されたものである。
ミュージック・ビデオ
この曲のミュージック・ビデオはゴドレイ&クレームが監督を務め、レコーディングにも参加したリンゴ・スターとジェフ・リン、エルトン・ジョン(カップにコインを入れる通行人)、ポール・サイモン(カートを押す通行人)、レイ・クーパーらが出演した。
中盤でハリスンとスターに加えて、ポール・マッカートニーを連想させる左利き用のリッケンバッカー・4001を弾くセイウチの着ぐるみの人物の前を、ニール・アスピノールがジョン・レノンの横顔が写る『イマジン』の裏ジャケットが見えるように抱えて通り過ぎることで、ビートルズの4人が集結するシーンが確認できる。後のインタビューで、セイウチの着ぐるみの人物についてハリスンは、「ポールはシャイだから、セイウチの着ぐるみを着て出演したんだ」と語っているが、1995年にマッカートニーは「ジョージは出演を望んでいたけど、都合が付かなかったんだ。だから代役を立ててそれを僕ということにしたんだ」とインタビューで語っている。
このミュージック・ビデオは、1988年のMTV Video Music Awardsで、最優秀芸術監督賞をはじめとした6部門にノミネートした。
クレジット
※出典(特記を除く)
- ジョージ・ハリスン - ボーカル、ギター、シタール
- リンゴ・スター - ドラム
- ジェフ・リン - ギター、ベース、キーボード
- レイ・クーパー - パーカッション
- ボビー・コック - チェロ
- ゲイリー・ライト - ピアノ
シングル収録曲
チャート成績
脚注
注釈
出典
参考文献
- Leng, Simon (2006) [2003]. While My Guitar Gently Weeps: The Music of George Harrison. Hal Leonard Corporation. ISBN 1423406095
外部リンク
- When We Was Fab - Geniusの歌詞ページ




